目立たない舌側矯正
舌側矯正治療は、リンガルブラケット矯正とも呼ばれており、成人矯正の選択肢の１つです。
最近、希望される患者さんが増えています。
今までの矯正治療装置は、歯のおもて面に装着するため、機能を優先したために、見た目は二の次になっていました。一方で、長い矯正治療期間の中で、矯正装置が目立つことを気にする患者さんは多いと思います。舌側矯正治療であれば、歯の裏側に矯正装置をつけるため、パッと見た時にに他人から気づかれにくく、人前に出ることが多い方でも気にすることなく矯正治療ができます。
目立つ矯正装置が嫌で矯正治療をためらっていた方、接客や人前で話す職種のために目立つ矯正装置が禁止されている方も、安心して治療頂けます。
矯正治療装置が裏側についているので、矯正装置に食べはさまっても他人からは気づかれにくく、食事中に必要以上に気を使う必要はありません。
舌側矯正治療では、およそ半年程度で前歯は揃います。全体の矯正治療の完了を待たず、比較的早い時期に前歯の並びが揃うので、治療効果を実感し、治療のモチベーションの維持にも効果的です。
矯正治療装置を外す際に、歯の表側のエナメル質にクラックが入るトラブルが時々あります。しかし、歯の裏側は表側よりエナメル質が厚いため傷がつきにくく、歯の表側を傷つけることありません。
舌側矯正治療は、表側矯正治療でよくあるような唇を傷つけることが少ないので、サッカーなどのボディコンタクトのあるスポーツでも楽しむことができます。
舌側矯正治療において、治療開始直後は舌に装置が当たり、会話の時にも装置が気になることがほとんどと思います。初めのうち矯正装置が気になりますが、時間が経つにつれ、無意識のうちに舌のおさまりの良い場所を探し、落ち着いていきますので、ご安心ください。
会話についても、初めは滑舌が気になっていた患者さんも、治療開始からおよそ１ヶ月程度で気にならなくなる、慣れることがほとんどです。
当院では、装置を分けて何回かに分けて装着するなど、少しづつ装置に慣れていくような工夫をしています。
表側の矯正装置であれば、鏡で見ながら歯磨きができますが、舌側矯正装置は鏡でも醜いことがあります。歯磨きがしにくくなりますので、定期的に歯科医院でクリーニング、虫歯のチェックを受ける必要があります。
当院のスタッフは、歯列矯正治療を長く専門に扱っており、多くの経験を積んでいます。専門性の高さと患者さまの気持ちに寄り添うホスピタリティーを大切にしています。
舌側矯正治療ではセルフ・ライゲーション・ブラケットを採用しています。このブラケットは歯周組織に負担をかけない程度で矯正力をかけ、歯を動きやすくするという特徴があります。歯がよく動くためで、成人歯列矯正治療も治療期間をできるだけ短くすることを目指しています。
当院のスタッフの技術を支えるために、院内の設備レベルも重要だと考えています。欧米諸国では、歯列矯正分野においてもデジタルによる技術革新が進んでいます。当院では、学会報告や論文をはじめ、広い視野から常に情報収集を行い、患者さんの治療にとって有用と思った技術は、積極的に導入しています。
最近では3DCT、光学3Dカメラ、歯科技工用の3Dプリンターなど、治療効率・精度向上に必要な設備を順次導入しています。このことは、患者さんの治療がより良いものになると考えています。