親知らずは智歯とも言われ、前から8番目に生える歯の事を言います。正常な向きに生え、上下の親知らずがきちっと咬み合っていれば、奥まで良く咬めますので抜いたりする必要はありません。
しかし、曲った向きに生えてくると手前の歯や顎の骨にひっかかり、完全に歯が埋もれてしまったり、一部分しか頭を出せなくなってしまいます。
特に少ししか頭を出せないと、歯肉がかぶさってしまい、その部分にものすごく汚れが溜まり易くなり、歯肉の炎症を起こしてしまいます。炎症が強くなると頬や顎の腫れで痛くて、口が開けられなくなったり、のどが痛くて唾が飲み込めない、発熱といった症状がでます。
また、親知らずが手前の歯を押すことにより、歯並びが悪くなってしまう事もあります。
このような問題を起こす親知らずは抜歯が必要となります。
親知らずの抜歯で気を付けなければならないのは、下顎の中には下歯槽神経という太い神経の束が通っており、下唇、顎の知覚などを支配しているため、この神経を傷つけたり、抜歯の時に根っこが触れたりすると、下唇がしびれたままなどの麻痺が出てしまいます。
その診断にはレントゲンを用いますが、ただ平面で見ただけでは実際どの程度根っこと神経が接しているのか解りません。
それには歯科用CTスキャナー用いて3次元的に位置関係を確認することが、最も安全、確実な診断方法となります。
当院では最新の歯科用CTスキャナーを導入しておりますので、最小限のエックス線量で最大限の診断情報を得る事ができます。
また、無痛麻酔や強酸性水による消毒を行い、可能な限りの無痛抜歯を心がけております。それと同時に、ほとんどの場合において、抜歯時間の早さも感じていただけると思います。