こんにちは。
口臭は自分自身も認識することが難しく、知らない間に相手に不快を与えていることがあります。もしかして自分も?と思う人も少なくないはず。
今回は口臭チェック方法と対策についてご紹介したいと思います。
→唾液が臭いと口臭を発している可能性は高いです。なぜなら、口臭は唾液が蒸発したときに出るニオイだからです。舌の上や歯と歯茎の間やノドの近くの粘膜部分の唾液を手で触り、ニオイを嗅いでみてください。もし、腐敗臭を感じたら、口臭を発しているシグナルになります。
→実際の呼気を嗅ぐ事ができます。簡易的で有効なチェック方法になります。
→歯間ブラシやフロスで普段の歯磨きで磨きにくい部分を数回こすって、においを嗅いでみてください。においが強いようであれば、歯周病や歯肉炎が原因の可能性があります。
→舌についた付着物のにおいを嗅いでみて、強いにおいを発するようだと、舌が原因の可能性があります。
→①~④の内容はあくまで簡易的な検査です。「自分は違う」という願いから、どうしても客観的な判断が出来ないことがあります。原因をしっかりと特定して、治療したいという方には、専門の検査機器が揃っている歯医者さんに通うことをお勧めします。
→口が乾燥した状態だと、菌が繁殖しやすくなり、口臭の原因になります。乾燥しないように、水分をこまめにとったり、キシリトールガムなどで唾液を出すことが効果的な方法になります。ただし、カフェインの多いコーヒーや緑茶などは利尿作用が強いので、体の水分を排出へと傾く場合があります。特に緑茶はカテキン作用を期待して飲みすぎる人がいますが、注意が必要です。
→口臭予防・対策に有効なものとして、毎日の歯磨き・フロス・歯間ブラシがあります。しっかりと歯磨きや歯間(歯と歯の間)のお掃除が出来ないと歯垢や歯石が溜まりやすくなります。歯垢と歯石はそれ自体でも不快な臭いを発しますが、慢性的な口臭の原因となる歯周病や虫歯を引きこします。歯垢は歯と歯の間に溜まりやすいですので、フロス・歯間ブラシが有効です。毎日1回、夜寝る前に行うことをお勧めします。歯垢が固まり、歯石になってしまうとプロのお掃除が必要になります。歯医者さんに行って歯科衛生士さんのクリーニングを受けられることをお勧めします。
→舌磨きに関して、専門家でも意見が分かれるところですが、一時的な臭い除去として有効になることがあります。その際、優しく舌の汚れを落としてください。ただし、過剰に傷つけてしまうと味覚障害を引きこすことがありますので、注意が必要です。
喫煙、アルコールも口臭の原因になります。
例えば、喫煙は成分のタール自体も悪臭を発しますが、口の中の血液循環(けつえきじゅんかん)を悪くして、唾液の分泌を抑制します。唾液の分泌が抑制されるとお口の細菌が活性化して、口臭を発するようになります。
一方、アルコールは肝臓で分解されますが、肝臓の分解能力を超えると分解途中に出るアセトンが呼気に混じり、アセトン臭がします。二日酔いしたときの不快な臭いがこのアセトン臭になります。また、アルコールは利尿作用が強いので、水分が排泄に傾き、口の中を乾燥させます。喫煙同様に唾液がお口の中にない状態なので、細菌の繁殖が活性化して、口臭の原因になります。
口臭には、お口の環境で起こるものもありますが、内科的な疾患やストレス環境で起こることがあります。この理由には、唾液の分泌低下が絡んでくるものもあれば、そうでないものもあります。唾液の分泌低下に関するものは、上記の①で述べた内容を対処療法として行ってみてください。一方で、唾液低下が影響しない口臭に関しては、原疾患を治すことが第一優先になると思います。かかりつけ医にご相談ください。
口臭の原因は多岐に渡ります。原因の数と同様に予防・治療が存在します。人によっては色んな要素が絡んで発生していることがあります。そのため、原因を特定することが、口臭を予防・治療する第一歩です。
虫歯による口臭、歯周病・歯肉炎による口臭、唾液が少ないことによる口臭、舌の汚れによる口臭、口腔以外の内科的疾患による口臭など、これらの原因を特定しない限り、解決することは難しい状況です。
セルフチェックである程度の目安を判断できますが、原因まで特定することは難しい状況です。本当に口臭を治したいと思ってらっしゃる方は、口臭の専門外来がある歯医者さんで専門的なカウンセリング・専門的な検査・治療をする必要があります。私たちも口臭治療に力を入れています。お困りのことがあれば、ご相談ください。