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歯に関するアドバイス

2021/12/10

小児矯正について

子供の時期に矯正を行う、小児矯正についてご紹介します。

はじめに そもそも小児矯正とは

美しい歯並びは、健康的な食事を長く続け、自分の表情に自信を持つ上で大切なものです。

子供を持つ親御さんの中には、お子さんの歯並びを気にかけ、小児矯正を検討している方もいらっしゃると思います。

小児矯正とはその名の通り、子供のうちに行う歯科矯正のことです。

大人になってから行う矯正との大きな違いは、歯の生え替わるタイミングで加療できる点や、顎が成長途中で動かしやすくなっている点にあります。

そのため、大人になってから行う矯正より仕上がりを美しく、少ない抜歯で治療を終えることが期待できます。

ここでは、どんな子供に歯科矯正が必要か、歯科矯正の内容と目的、費用などについて紹介していきます。

お子さんにとってよりよい選択ができるよう、基本的な知識を学んでいきましょう。

一章 どんな子供に矯正が必要?

歯科矯正の目的は、美しく機能的な歯並びと噛み合わせとなるよう、歯や顎の位置を調整することにあります。

機能的に、あるいは見た目としてよくない歯並びにはいくつかの種類があります。

反対咬合(受け口)

下の歯が上の歯より前に出てくる状態です。

見た目の問題の他、顎への負担が大きくなり、隅々まで歯を磨くことが難しくなる場合があります。

開咬(オープンバイト)

噛んでも前歯が閉じきらない状態のことです。

食べ物をうまく噛みきれなくなったり、発音がうまくできなくなるリスクがあります。

上顎前突(出っ歯)

前歯が突き出た状態のことです。

噛み合わせの問題の他、口をうまく閉じられなくなることがあり、口腔内の乾燥による虫歯や歯周病リスクの増大を招きます。

乱ぐい歯

歯がでこぼこな状態のことです。

見た目の印象が悪くなる他、歯磨きで汚れを落としづらくなり、虫歯や歯周病のリスクを高めます。

もちろん、出っ歯や受け口もその人の個性として尊重する考え方もあり、よくない歯並び=悪という考え方はあまり好ましくありません。

とはいえ、歯並びが見た目のコンプレックスやコミュニケーション上の不安感につながったり、将来の口腔トラブルの原因になる可能性はあります。

小児矯正は、そうした将来的な不安やトラブルに対する「リスクマネジメント」として考えるとよいでしょう。

二章 小児矯正は時期によって2種類に分けられる

小児矯正は、行う時期と内容によって2種類に分けられます。

1期治療

乳歯から永久歯に生え替わる、およそ6才~11才ごろに行われる治療です。

矯正具などを使い、成長途中の顎、骨格、既に生えている永久歯やこれから生える永久歯の位置を適切に整えていきます。

床矯正や拡大矯正といった顎を広げる治療や、指しゃぶりや頬杖といった歯並びを悪化させる習慣の改善指導なども行います。

顎などの骨格が柔らかく、永久歯も動きやすいので、生え揃ってからの矯正より美しい仕上がりを目指せ、抜歯の可能性も低くなります。

骨の形成段階でのアプローチができるので、よりその子供に適した骨格形成の手助けが可能です。

歯に良くない習慣を改善する指導によって、歯並びが悪化することを未然に防ぐ効果も期待できます。

2期治療

永久歯が生え揃ってから顎の成長が終わるおやそ12才~15才ごろに行う治療です。

大人の治療と同様、ワイヤーやマウスピースといった器具を使って永久歯の位置を整え、噛み合わせをよくすることが中心になります。

大人に比べてまだ歯が動きやすく、骨の成長も途中なので、より仕上がりをコントロールしやすくなります。

1期治療以上に、大人になってからの歯並びに大きく影響します。

1期治療のみ、あるいは2期治療のみで歯並びや噛み合わせを改善することも可能ですが、基本的には両方の治療を組み合わせて行うことが多いです。

1期治療のみではまだ生えていない永久歯の位置をコントロールしにくく、2期治療のみでは骨格形成へのアプローチが不十分になりやすいためです。

小児矯正の目的は大人になってからの歯並びをよくすることにあるので、成長時期に合わせた適切な治療を行っていく必要があります。

歯の状態によっては1期治療のみ、2期治療のみで完了する場合もあるので、信頼できる歯科医師に相談しましょう。

矯正を始める時期については、早い方がよいとする先生もいれば、早く始めても仕上がりに差が出ることはないとする先生もおり、意見が分かれるところです。

一般的には、矯正器具の取り扱いが理解でき、治療のストレスにもある程度辛抱が出来る小学校低学年くらいが始め時とされています。

2期治療まで行うことを前提にすると、早く矯正を始めれるほどかかる期間が長くなることも考えられます。

長期の治療は経済的、時間的負担の増大や、矯正具を長期につけ続けることによる虫歯リスクの増加などにもつながります。

早期に矯正を始めるメリットは、歯並びを悪化させる習慣の改善などを早い時期から行える点です。

いずれにせよ、子供の発達スピードや歯の状態、経済面や時間的余裕なども考慮して柔軟に対応することが必要です。

三章 矯正の費用、期間は?

小児矯正にかかる費用は期間や症例によってばらつきがあります。

小児矯正は保険の適用外となるため、通常の歯科治療より高額になります。

トータルでかかる目安としては、


・1期治療…10~60万円

・2期治療…20~100万円

・検査、診察料など…3000円~5万円

といった金額になります。

治療費は利用する器具の種類などによって変わりますが、高価な器具だからといって、よい結果が期待できるわけではありません。

適切な診断を元に、その子供にあった治療をする必要があります。

医院によっては無料でカウンセリングや見積りを行ってくれる場合もあるので、お子さんの歯並びで気になる点があれば気軽に相談されるとよいでしょう。

期間としては、1期治療で1~4年程度、2期治療で1~3年程度とされています。

通院頻度は、矯正中は1~2ヶ月に1度、矯正後の調整期には半年~1年に1度くらいのペースになります。

最適な治療を行うためにも、矯正を行う際には複数の歯科医院でカウンセリングや見積りを行い、子供にとってベストな治療を選べるようにしましょう。

終わりに 矯正だけでなく、生活習慣全体から歯の健康を

子供の歯並びが悪くなるのには様々な原因があります。

指しゃぶりや頬杖などの習慣、固いものを避けること、鉄分やたんぱく質の不足、遺伝など。

矯正によって歯並びを直すことは、健康な歯を長く保ち、豊かな表情やスムーズな発音につながります。

とはいえ、歯に良くない習慣を続けていればそれも台無しになってしまいます。

特にワイヤーなどの矯正具は、歯と器具の隙間に磨き残しがつきやすくなります。

しっかりと歯磨きをし、食事や生活習慣に気を付けることで、初めて歯科矯正の効果が生かせるのです。

小児矯正をそうしたよい習慣のきっかけにするためにも、子供たちにはしっかりと歯の大切さを伝えていきましょう。

熊谷市の歯医者
ヒデ歯科クリニック
院長
佐藤 秀雄
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