舌痛症
舌痛症とは

舌痛症とは、舌に痛みや灼熱感があるにもかかわらず、明らかな口腔内疾患が見当たらない状態を指します。主に中高年の女性に多くみられ、長期間にわたり症状が持続することがあります。
舌痛症になってしまう原因
そもそも舌が痛いという症状には以下のようなものがあります。
- びらんや潰瘍
- 口内炎
- ガンジダ
- 口腔乾燥症
- 平滑舌や舌乳頭の萎縮
- 舌がん
- 神経痛
- 舌痛症
- 口腔内灼熱感症候群
つまり、舌が痛い=舌痛症というわけではないんですね。舌痛症というのは口内炎~神経痛の病名に当てはまらないときに使われるものです。灼熱感が強いという場合は「口腔内灼熱感症候群」ということになります。がんかも…悪い病気かも…と心配になると思いますが、もし「舌痛症」と診断されたとすれば、その痛みは悪性由来ではないものなのだということですので、ご安心ください。
そして気になるのが舌痛症の原因です。舌痛症の原因は実は解明されていません。更年期の閉経した女性に多く、1割~2割の人が発症しているともいわれています。ストレスが関係しているのではないかという説やホルモンが関係しているのではないかという説もあります。
舌痛症の症状について
舌痛症というと、文字からなんとなく「舌が痛い病気なんだろうな」という感じがしますよね。舌痛症の症状の特徴は以下のようなものになります。
- 舌が痛い
- 舌がピリピリする
- 口が乾く
- 灼熱感がある
- 味覚が変わった(おかしい)
ちょっと思い当たるものがあるという方も多いのではないでしょうか?
他にも以下のような症状が現れることもあります。
- 舌にぶつぶつが出来ている
- 舌が赤くなっている
また、これらの見た目の症状がないままで痛い感じだけがあるという場合もあります。
舌痛症の治療方法について

舌痛症はどのように治療していくのかも知っておきましょう。舌痛症は自然治癒してしまうものも3%くらい見られます。ということでまずは様子を見ることになります。しかし、反対に長期間痛みを訴えている方もいます。いつから舌が痛かったのか、しっかりと確認しておくことが大事です。
そして舌痛症の治療ですが、根本的に治すというよりは痛みをコントロールしていくことに重点を置くようになります。舌痛症の方はストレスが多いという場合がありますので、不安や鬱などの症状を持っている場合はそちらの領域の専門医に相談する方が良いでしょう。不安症や鬱などを患っていない場合は歯科で治療ができます。
舌痛症の痛みをコントロールするときに利用される薬は主に抗うつ薬です。鬱の薬と効くと抵抗があるかもしれませんが、抗うつ薬は慢性の痛みを伴う腰痛や頭痛などでも実は処方されている薬ですので、不安にならなくても大丈夫です。日常的に痛いと感じている状態ならば薬で痛みをコントロールすることで今まで通りの生活に戻れた方が良いかと思います。
悩んだり、不安になっている時間が多いのならば歯科検診を受けるついでに舌痛症の相談をしてみるのも良いかもしれません。
- 最後に
- 舌痛症は舌の痛みということで、ほかの人にはあまり理解されにくいかもしれません。本人は気が狂いそうなほど痛いし心配なのに、外からは普通に見えてしまうんですね。
痛みは薬でコントロールしながら、普通の生活を送れるようになることが第一です。早めに受診して心配事を取り去ってしまいましょうね。舌痛症にお悩みであれば熊谷市のヒデ歯科クリニックにご相談ください。