OAMインプラント治療
OAMインプラント治療とは

インプラント治療の方法のひとつで、名古屋市立大学医学部の大口弘先生が発明しました。OAMとは「大口式オーギュメントメソッド(OhguchiAgmetationMethod)」の略語で、骨拡大式とも言われています。従来の方式では受けられなかった骨に問題がある方も、施術が可能になります。
OAMインプラント治療の特徴6つ
安全
従来のインプラント治療はドリルを使って、大きく骨を削り穴を開けます。そのため骨にヒビが入ってしまったり神経を傷つけるリスクがあります。
OAMインプラント治療は極細の器具を使い少しずつ骨を広げるためリスクが少なく、安全で負担が少ない治療法です。
骨密度が低くても施術可能
OAMインプラント治療は、土台となる骨に極細の針で印をつけ、専用器具で徐々に穴を広げていきます。土台となる骨に問題がある方も適用になります。
従来の方法ではドリルで穴を開けるため、骨がもろかったり少なかったりする方にとってはリスクが高く、施術することができませんでした。
土台の骨を削る量がとても少ない
OAMインプラント治療は、細いリーマーという器具を使って骨に穴をあけます。そのため骨を削る量が、従来の方法よりも格段に少なくて済みます。
骨の強度が上がる
従来の方式は骨を削り穴を開けましたが、OAMインプラント治療は骨の内側から圧力をかけて穴を広げます。そのため骨の密度が高くなり強度も上がります。
治療期間が短い
骨を削る量が少ないぶん治る期間も短くなります。大きな施術ではないのでインプラントが安定するのも早く、数日で普段の食事にもどれます。
治療時の痛みや不快感が少ない
骨をほとんど削らず穴を広げる施術なので、大量の麻酔は不要で、ドリルの音や振動もありません。極細の針のような器具なので、出血もほとんどありません。
OAMインプラント治療の手順
- 目印をつける専用器具でインプラントを入れる位置に印をつけます。嫌な音や痛みはなく、1秒程度で終わります。
- 穴をあける極細の針のような器具で穴を開けつつ、骨の中の状態を確認します。機械ではなく歯科医師が行うので音も痛みもありません。
- 穴を広げる専用器具を少しずつ太くして、穴を広げていきます。同時に骨は圧縮され強度が高くなっていきます。
- インプラントを入れるインプラントが入る大きさまで穴を広げたら、インプラントを入れます。
- 人工歯の装着インプラントが骨としっかり結合したら、人工歯を入れて終了です。
骨を作る治療とは

インプラントを入れる顎の骨に問題があり埋め込むことができない場合、骨を補って土台を作る「骨造成」という治療が必要です。インプラント治療と同時に行う1回法と、骨をしっかり作ってからインプラント治療を行う2回法があります。
骨造成の方法
- GBR(骨再生誘導法)
- 骨が足りずインプラントが部分的に露出してしまうような場合に行われる治療法です。専用の薄い膜で骨が足りない部分を覆って、その中に骨のもとになる補填材を入れます。
数か月後に骨が新しく作られ、インプラントをしっかり埋め込むことができます。 - サイナスリフト(上顎洞底挙上術)
- 歯がはまっている上顎の骨(歯槽骨)の厚さが足りず、インプラントの埋め込みができない場合に行われる治療法です。
歯槽骨とその上の上顎洞の間にあるシュナイダー粘膜を持ち上げて、骨となる補填材を入れます。歯槽骨が5mm以下でも可能です。 - ソケットリフト
- サイナスリフトと同じく、歯がはまっている上顎の骨(歯槽骨)の厚さが足りず、インプラントの埋め込みができない場合に行われる治療法です。ある程度自分の骨が残っている場合に適用となります。
インプラントを埋め込む部分から処置をするので小さい傷口で済みますが、歯科医師の経験と技術が必要な治療法です。 - 補填材~CGF再生療法~
- 骨造成の治療時に、骨のもとになる補填材を入れて骨を再生します。補填材は人工の骨を使ったり、自分の血液で作ったフィブリンゲルという素材を使います。自分の血液を使って補填材を作ることを「CGF再生療法」と言います。
許可のある歯科医院だけが治療を行うことができます。
CGF再生療法の特徴3つ
拒絶反応がない
ご自身の血液から作るので、拒絶反応なくすぐに身体になじみます。
感染リスクが低い
ご自身の血液なので、感染のリスクはほとんどありません。ただしご自身が感染症や血液疾患がある場合はCGF再生療法はできません。
治療期間が短い
骨の強さや量にもよりますが、拒絶反応がなく術後の治りや骨の再生も早いので、治療期間は短くすみます。